古河電工は4事業所が操業停止、設備損傷より計画停電が響く【震災関連速報】

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古河電工は4事業所が操業停止、設備損傷より計画停電が響く【震災関連速報】

電線大手の古河電工は、東日本巨大地震を受けて、光ファイバーケーブルなどを製造する千葉事業所、伸銅品やHDD用アルミ基板を製造する日光事業所、銅箔事業所(日光市)、樹脂製品などを製造する平塚事業所が操業を停止している。

設備面での被害が最も大きいのが千葉県市原市の市原埠頭に位置する千葉事業所。中央排水溝が100メートルにわたり破損したため食堂、トイレが使えないうえ、ケーブルを冷やすにも水を必要とすることから、従業員面、設備面の両方で問題が生じている。また、敷地で液状化現象が発生、これが建屋、設備にどのような影響を及ぼしているかも14日正午現在ではつかめていない。現状では操業再開時期は未定だ。

ほかの事業所の設備は千葉に比べれば損傷が軽微で、むしろ計画停電の影響が大きい。日光は設備点検で異常がなければ操業再開が視野にあり、平塚は設備面で問題はなくいつでも操業が可能だ。ただ、銅箔や樹脂などは生産の途中で電気が停まってしまうと、それまで作っていた製品全体が不良品となってしまう。計画停電の詳細がわからない段階で、おいそれと生産を再開できないのだ。銅箔事業所は取りあえず1週間、操業を停止すると決めたが、さらに長引くかもしれない。

11年3月期は残すところ2週間強だが、好調な海外子会社は12月期決算のためすでに実績が出ており、国内のマイナスをカバーすることができない。業績を下押す可能性が出て来た。

筒井 幹雄 東洋経済 記者

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つつい みきお / Mikio Tsutsui

『会社四季報』編集長などを経て、現職は編集委員。

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