ビジネスにおける2種類の失敗
ビジネスには2種類の失敗がある。
② 可能性を十分に発揮できないこと
倒産ばかりに目がいくが、潜在能力をきちんと発揮できないことのほうがはるかに悲劇だ。
前者①について、どうして多くの事業が従来の意味で失敗するのかを考え、理解するのは比較的たやすい。データがあるからだ。起業家を支援する米国のカウフマン財団から全米商工会議所まで、さまざまな組織が長年にわたる統計を分析した結果に、約75パーセントの事業が15年以上存続できない理由がはっきりと示されている。倒産の理由には、資金不足、過度な事業拡張、計画の不備、市場の縮小などがある。
後者②について、ある企業がその可能性を最大限発揮できなかった理由を考えて、理解するのはきわめて難しい。それについての研究結果や統計はすぐには手に入らないからだ。また、ビジネスの成功は基本的に、起業が存続すること自体で判断される傾向にある。5年目を迎えられることは称賛に値するが、それよりも5年たって、利益を上げて高い成長率を誇る方がすばらしい。創業何周年かを迎えることよりも、挑戦し、堅実な事業を次のレベルに上げる――大きく考える(シンク・ビッグ)こと――であるべきだ。
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