間寛平73歳「引退を翻意させた妻からの言葉」 吉本新喜劇GM就任と今後の人生を語る【前編】

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――寛平さんにとって奥様の存在がすごく大きいんですね。

新喜劇のGMをやってほしいと社長が言ってくれましたけど、僕の後ろに嫁がいるのがわかっているから、任せて大丈夫だと思ったんじゃないですかね。僕にできるかなって不安はあったと思いますよ(笑)。

僕は行動は早いんですよ。思いついたらあとさき考えずにどんどん動く。ただ、動いてみてこうだった、ああだったというのは嫁に相談して。それで嫁がじゃあこうしたらって言って、僕はよしわかったって。その繰り返しです。

――私生活だけでなく仕事でも奥様がパートナー的な存在になっているんですね。

僕がすぐ突進してしまうから手綱を引くんです。そこはいったらあかん、こうせなあかんって。僕を止めるのが嫁の役割のひとつ。いつも冷静に客観的に見てくれて、相手のことも考えるから、嫁が間違いないって言ってくれれば、僕もいろいろなところに安心して突き進んでいけるんです。

妻と二人三脚の風間寛平
間寛平(はざま・かんぺい)/1949年生まれ。高知県出身。1970年、吉本新喜劇へ入団し研究生となる。花紀京の付き人をしながら1974年に吉本新喜劇の座長に昇格。「ア~メ~マ~」「アヘアへ」「かい~の」などのギャグで人気を得たのち、1989年に退団し東京進出する。2021年、芸能生活50周年+1記念ツアー「いくつになってもあまえんぼう」 を開催。2022年2月、吉本新喜劇ゼネラルマネージャーに就任。投票で出演者が決まる「吉本新喜劇まつり2022」、プロデュース公演「新喜劇出前ツアー2022」などを手がける(撮影:尾形文繁)

――奥様は寛平さんの生き方そのものに影響を与えていそうです。

僕の人生そのものがそうです。自分の足と自然の風だけで世界1周するアースマラソンのときも思いつきで話したら、最初は驚きましたけどどうしたらできるか考えてくれて。膨大な費用がかかりますから、資金を捻出するために住んでいる家を担保にして銀行にお金を借りることにも同意してくれましたし。いつも僕が突っ走ってしまうところに嫁が入ってきて一緒にやっていくわけです。

めちゃくちゃな人生をともに歩んできた絆

――私生活も仕事もすべて話し合うような夫婦が少ない今の時代に、すごく素敵な関係性ですね。その信頼関係はどう築いてきたんですか?

僕より10歳年下なんですけど、嫁が20歳のときに結婚して、ずっと苦労ばかりかけてきました。借金取りが家に取り立てに来るのは日常茶飯事で、怖い人たちが追い込みに来たり、嫁がさらわれかけたこともありました。

借金の保証人になって家を差し押さえられたときは、目の前で家中の家具から家電まで赤紙を貼られて。そんなことをたくさん経験しているわけですよ。いまの時代では考えられないようなむちゃくちゃな人生を送ってきて、それに耐えてきてくれていますから。

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