ムーヴ キャンバスが「軽の革命児」となる理由 “広すぎない"スライドドアに高まるニーズ
今、軽自動車の絶対王者として君臨するのはホンダの「N-BOX」だ。2011年暮れに初代がデビューするとすぐにヒットモデルとなり、翌2012年の軽自動車販売ランキングで2位を獲得。2013年には、軽自動車ナンバーワンとなる。
2014年は2位に甘んじるも、翌2015年から2021年まで7年連続で1位を獲得。2017年から2020年にかけての4年は、登録車(普通車)とあわせての総合1位となっている。さらに2022年の上半期(1~6月)も総合1位だ。まさに“文句なしのベストセラー”である。
しかし、栄枯盛衰は必定。過去に、さまざまなクルマがヒットしナンバーワンの座を獲得したが、その席はいつだって流動的だ。かつては“不動の1位”だったトヨタ「カローラ」や、ハイブリッドカーの先駆者「プリウス」でさえ、もはや1位ではない。つまり、N-BOXが永遠にナンバーワンであり続けることはない。
ちなみに、昨今の軽自動車の販売ランキング上位は、N-BOXと同じ、1800mm前後の全高のボディに両側スライドドアを持つ、いわゆるスーパーハイトワゴンで占められている。ライバルはスズキ「スペーシア」、ダイハツ「タント」、日産「ルークス」だ。
“待った”をかける新勢力
N-BOXが登場する以前、2000年代のベストセラーは全高1650mm前後ともう少し背が低く、普通の4枚ドアを持ったハイトワゴンの「ワゴンR」や「ムーヴ」。さらに、ワゴンRやムーヴが誕生する1990年代前半より前になると、全高1500mmを下回るセダンが主流で、「アルト」や「ミラ」が売れ筋だった。
軽自動車のベストセラーは、この30年ほどの間にセダンからハイトワゴン、そしてスーパーハイトワゴンへと変化してきたのである。
しかし、昨今のスーパーハイトワゴンの寡占に“待った”をかける新勢力が誕生している。それがダイハツ「ムーヴ キャンバス」であり、スズキ「ワゴンRスマイル」だ。この2モデルは、ムーヴとワゴンRをベースに両側スライドドアを備えるのが特徴だ。つまり、N-BOXやタントよりも“背の低いスライドドア車”である。
まず、2016年にムーヴの派生モデルとしてムーヴ キャンバスが誕生した。「自身のライフスタイルを楽しむ女性」をターゲットに、丸みを帯びた可愛らしいデザインを特徴として登場。すぐにヒット作となり、ムーヴシリーズの約6割を占めるほどになる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら