コロナ禍で頭痛が増えたのはマスク紐のせいかも 自分でも気づかぬ間に首コリ起因の頭痛を誘発
──命に関わる頭痛、その特徴はなんでしょう?
起床時に鈍い痛みを感じる頭痛は、脳腫瘍の特徴です。目覚めてからどんどん強くなる鈍い痛みに加えて、吐き気を伴うこともあります。
脳出血の一種であるくも膜下出血を起こしたときには、まるで突然バットで殴られたような、強くて激しい痛みを感じます。ただその痛みもある程度時間が経てば収まって、片頭痛に似た痛みが2~3週間続きます。
──ほどほどの痛みだと、“片頭痛を発症したのかも……?”とも思いがちですね。
30代なら可能性はゼロではありませんが、40代以降ではじめて片頭痛を発症することはほぼありません。なので、オーシャンズ世代が初めて頭痛を経験した場合には注意が必要です。
ただし、このコロナ禍ではそれ以外の理由による頭痛が頻発しているので、それらを見極めることが大切です。
肩コリ・首コリも頭痛を引き起こす
──コロナ禍で頭痛が増えているとは、どういうことでしょうか?
ここ数年、肩コリや首コリが引き起こす緊張型頭痛に悩む方が増えています。これはリモートワーク中心の生活になっていることや、長時間のマスク着用が原因です。
両耳にマスクひもをひっかけて過ごすことは、自分でも気づかない間に首コリの原因になっています。
──マスクも頭痛の原因になっていたとは、初耳です!
ほかに、マスクは片頭痛を引き起こす原因にもなります。例えば、マスクを付けた状態で呼吸をすると、自分が吐いた息をもう一度吸い込んでいるのは想像できますよね。二酸化炭素をたくさん体に取り込むと頭の血管が拡張し、これが片頭痛につながるんです。
またマスク内は湿度が高いのでのどの渇きを感じづらく、体が脱水状態になりやすくなります。この脱水症状のサインとして、片頭痛が起きることもあります。
──コロナ禍で頭痛の頻度が増えていると感じたのは、気のせいじゃなかったんですね。
今の時季だと、マスク熱中症にも要注意です。マスクを付けている状態ではプラス4度以上、体感温度が上がると言われています。
そうなるとマスクの中は40度以上となり、いわゆるサウナ状態です。マスクが熱中症を引き起こし、さらには頭痛までも引き起こすことがわかっていますので、マスクと感染対策はうまくバランスをとっていくことが大切です。