戦後77年、改めて学びたい「太平洋戦争」勃発の訳 1929年の世界恐慌がもたらした領土拡大政策

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1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃で開戦した太平洋戦争。写真はハワイの真珠湾にある戦艦ミズーリ記念館(写真:MA/PIXTA)
1945年8月15日の終戦から今年で77年。戦争を知らない世代が増える中、あらためて、太平洋戦争の実情を知ることによって、平和を考えるための重要な基礎になります。今回は太平洋戦争がなぜ起こったのかについて、新著『教養として学んでおきたい太平洋戦争』を上梓した、歴史系・教養系YouTuber(ユーチューバー)のドントテルミー荒井氏が解説します。

世界恐慌によってアメリカ向けの生糸輸出が激減

なぜ太平洋戦争が起こってしまったのかを理解するためには、日本やアメリカはもちろん、その他の国も含めて、当時の世界がどういう状況だったのかを見ていく必要があります。

太平洋戦争が始まる12年ほど前、1929年に世界恐慌が起きます。世界恐慌というのは、アメリカ企業の株価が大暴落したことにより、アメリカ国内の経済状況が極端に悪化し、アメリカに経済的に依存していた国々も二次的に恐慌に陥って、世界中で大不況となったことを指します。世界中が大不況になったということは、つまり、世界中でものが売れなくなったということです。

日本も例外ではありません。当時日本はアメリカに大量の生糸を輸出していたのですが、ほとんど買ってもらえなくなりました。

今までたくさん買ってもらっていたものが買ってもらえなくなった……となると、何か新しい手を打たないと日本国内はどんどん貧しくなっていってしまう一方です。

主要な貿易先を失って途方に暮れていた日本は、これからは貿易に頼らずに、自力で生きていく力をつけよう!と考えて、領土拡大政策をとるようになります。

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