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戦後77年、改めて学びたい「太平洋戦争」勃発の訳 1929年の世界恐慌がもたらした領土拡大政策

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そういった欧米諸国の思いは、中国の思惑どおり、日本への経済制裁と中国への支援という形で現れました。

アメリカは、日本に鉄や石油を輸出しない!と宣言しました。ソ連(現ロシア)は中国に武器を売り、イギリスも物資を中国に送りました。

日本は、中国にだったら勝てるだろう!という感じで戦争を始めたわけですが、中国を相手に戦っていると思っていたら、そのバックにアメリカ、ソ連、イギリスといった名だたる大国がついてしまったのです。

アメリカの要求を受け入れられなかった

日本は、中国を降伏させるためにはまずこうした支援を断ち切らなければならないと考え、欧米諸国と交渉を始めましたが、うまくいきませんでした。

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とくにアメリカは、

・ 日本が満州国を中国に返還すること

・ 中国全土から日本の軍隊を撤退させること

・ 日本が独占的に中国と貿易をするのをやめて、全世界の国が中国と平等に貿易できるようにすること

これらを日本が認めない限り、日本への経済制裁を続けると宣言したのです。

いくらアメリカに言われたとしても、日本にしてみれば、今さら満州から手を引くことなどできません。この時点で多くの日本人が満州に移り住んでいましたし、なにより今まで満州国に投資してきたことや、中国と戦闘を繰り返してきたことが、すべて無駄になってしまいます。

アメリカの言うことを聞いて今までさんざんお金と労力をかけて投資してきた満州国を手放すか、それとも欧米諸国と全面戦争して、中国を自分のものとするか、2つに1つしかなくなってしまったのです。

こうして日本は、最終的に欧米諸国と全面戦争することを決めるのです。もう後戻りはできないと考えたのですね。こうして、中国のバックについたアメリカとの「太平洋戦争」が始まってしまうのです。

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