自動運転や電動化、バイク新時代への先端技術 4輪以上に難題の多い次世代2輪に向けた開発
近年、環境負荷低減に向けたEVなどの電動化技術、事故の減少などを目的とするADAS(先進運転支援システム)や自動運転技術など、自動車の最先端テクノロジーがメデイアなどで話題にあがることが多い。多くは4輪車向け技術であるが、じつは、2輪車、いわゆるバイクの分野においても、現在さまざまなメーカーが多岐にわたる新技術の開発を進めている。
例えば、2輪車メーカーとしても知られるホンダは、アシモなど2足歩行ロボットの制御技術を活用し、バイクが転倒しないための技術「ライディングアシスト」を開発中で、将来的には自動運転の機能を持たせることも可能だという。また、大手自動車部品メーカーの日立Astemo(以下、日立アステモ)では、将来的に普及が見込まれる電動バイクに向けたモータードライブや制御システムなどのユニットを開発している。
自動車技術専門展示会「人とくるまのテクノロジー展2022 YOKOHAMA(2022年5月25~27日・パシフィコ横浜)」でも、両社はこれらバイク向けの新たな取り組み事例を展示ブース内で披露した。当記事では、バイクの分野でも開発が進む最先端テクノロジーの事例として、ホンダと日立アステモの新技術に焦点をあてて紹介する。
ホンダの倒れない姿勢制御技術
バイクは、バランスを崩すと転倒してしまう乗り物であることはご存じのとおり。ホンダの2輪姿勢制御技術「ライディングアシスト」は、2輪車が持つそうした潜在的リスクへの不安を解消することを目的に開発された。前述のとおり、ホンダが製作したヒューマノイドロボットのアシモなどで培った独自の姿勢安定化技術を応用し、バイクが転倒しやすい停止中や極低速域で車体を安定させるバランス安定化技術だ。
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