転職面接「今の会社が嫌い」なままでは落ちる必然 ネガティブな気持ちは確実に見抜かれてしまう
今の会社に不満があるから転職を考えるのは自然なことです。でも転職面接は、前の会社の不満を漏らすための場ではありません。知らず知らず言葉や態度に滲ませてしまう人は、自分から「私は一緒に働くと不満が多くてめんどくさい人ですよ」とアピールしてしまっているようなものです。
「不満を抱えたまま転職活動をすると失敗する」と言われる理由はここにあります。面接官に「この人、入社しても不満を撒き散らすんだろうな」と思われてしまいます。
不満を解消してから転職活動したら、Aさんの良さは必ず伝わります。
そう何度お伝えしてもAさんは反発しました。「もういい大人ですから。不満なんて言ってないですよ。指摘しているだけです。それに事実ですから。本当のことを言って何が悪いんですか?取り繕ってまで内定は欲しくないですね」といったように。
不満との付き合い方に大きな差
第一志望の企業の面接でも同じ結果になった時に、Aさんはようやく変わりました。
「最近、転職したBに面接で何を話したのか聞いてきます」と宣言して、転職に成功したBさんに聞き込みをしたのです。「Bは私が希望する会社の内定をいくつもゲットしているんですよ」とAさんは話します。そのBさんはとびきり目覚ましい経歴があるわけではない人物でした。
AさんとBさんの違いはシンプルでした。Bさんは「前職の悪口を言わなかった」のです。
Bさんが不満の代わりに話したのは「前職で学んだこと」。「周りのサポートで結果が出せたエピソード」を伝え、今転職活動をしているのは受けている会社でやりたいことがあるから」と話します。さらには「御社に入社できたらこんなことから始めたい」「3年後にはこうなっていたい」「こういう点は苦手だけど周りと協力して成果をあげたい」と未来に焦点を当てて話したと言います。
Bさんは「『うちに入社したら、苦労するかもしれません』と面接官に言われました」と笑います。「言い方が難しいのですが、ちょっとうちの基準を下げて内定を出しています。でも、きっと周りのサポートを受けられるので、安心してください」と面接官は続けたそうです。
Bさんも人間です。BさんもAさんと同じように「今の会社への不満」を持っていました。でも、「不満との付き合い方」に大きな差があったのです。
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