老舗ニューオータニが「婚活事業」に参入したワケ ホテルの会員である親世代からの相談が8割
サービス立ち上げのきっかけは、やはりコロナの影響が大きかった。
「この2年、ホテルの会員の皆さまとお話させていただくと、みなさま、コロナで行動が制限され、出会いがないと。そんな声が、ご本人はもちろん、年ごろのお子さまをもつ親御さまからも多く聞かれました。そこで、我々にも何か、お手伝いできることはないかという思いが強くなりました」(広報・有上未紗さん、以下同)
これまで5万組以上の結婚式を受け持ってきたとは言え、結婚式という婚活のゴールをアシストするのと、出会いをサポートするのでは専門違いな気も……?
「ホテルはこれまでも多く“お見合いの場”としてご活用いただいてきました。ですので、お見合い=ホテルといったイメージはお持ちいただいていたのかと。
また、当ホテルとしては新事業ではありますが、老舗という安心感を持っていただいていたのが大きかったのかと思います」
その安心感と共に、魅力ポイントとして語るのが「マンパワー」。
「マッチングアプリやSNSでの出会いと違うのは、人を介した紹介であるといった点だと思います。今お問い合わせをいただいている多くが、ホテルニューオータニの会員の皆さまです。以前から、当ホテルとお付き合いがあり、ホテルスタッフに気軽に相談していただける。その土台がありました」
ホテルの“おもてなし力”を総動員
ホテルの会員であれば、成婚料が半額になるなどの特典もある(ご成婚後、ホテルニューオータニにて披露宴を挙げる場合に限る)。
会員である親世代からの相談は全体の8割にも。ホテルニューオータニというホテルのブランド力、信頼性が威力を発揮しているといえる。
「もちろん、ご本人の了解を得てのご連絡ですが、親御さまにも“あそこなら安心して相談できる”と思っていただけるのが嬉しいですね。
また、お子さまに“ちょっとホテルに食事に行きがてら相談してみない?”と、普段なかなか踏み込めない婚活について話題に出しやすいと仰る方を多くお見受けします(ご相談は事前予約制)」
(※ホテルニューオータニの会員になるには、提携クレジットカード会社所定の手続きの後、ホテルおよび提携クレジットカード会社の審査がある)
「ホテルニューオータニのマリッジコンシェルジュ」では、日本結婚相談所連盟と協業し、その登録者数約8万人の中からお相手を探す際のコーディネートをホテルスタッフが取り持つ。コースによってはホテルスタッフがお相手をその中より推薦することも。