三菱UFJ、「委員会設置会社」移行の狙い

みずほに続き、メガバンクで2例目

委員会設置会社に移行する方針を固めた三菱UFJフィナンシャル・グループ。その狙いとは?(撮影:風間仁一郎)

現状維持か、委員会設置会社に移行すべきか、それとも法改正で創設された監査等委員会設置会社がいいのか――。

根本から議論を行い、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が出した結論は、現在の監査役会設置会社から委員会設置会社へ移行するという選択だった。2月下旬の取締役会で正式に決定し、6月の株主総会で承認を得て移行する。

委員会設置会社は、取締役の選任や解任の議案を決める「指名委員会」、取締役らの報酬を決める「報酬委員会」、取締役らの職務の執行を監督する「監督委員会」の三つの委員会を置く。各委員会はメンバーの過半数を社外取締役にしなければならい。

 みずほFGが”先行”

つまり、社外取締役をどれだけ機能させられるかが、委員会設置会社のポイントといえる。うまく機能させられれば、社外の目による経営監督機能が強化され、海外のステークホルダーからの理解も、一段と得やすくなることが期待できる。

MUFGは現状、取締役会の傘下に、ガバナンス委員会、指名・報酬委員会、リスク委員会、監査委員会という4つの任意の委員会を持つ。これとは別に監査役会もあり、重複する部分もあったが、委員会設置会社の移行に伴って監査委員会に一本化される。

3メガバンクの中では、2014年6月にみずほフィナンシャルグループ(FG)が委員会設置会社に移行している。みずほが移行の決断をしたのは2013年に発覚した反社会的勢力への融資問題が決め手となっている。金融庁から同年9月に業務改善命令、その後に追加の行政処分が下った。これらを受けて、みずほFGは2013年12月26日、「グループガバナンスの高度化に向けた取り組み」を発表し、委員会設置会社へ移行する方針を打ち出した。

みずほFGの佐藤康博社長は「13年2月に公表した中期経営計画でガバナンス強化を掲げ、検討してきた。その後、行政処分を受け、人事や処遇に対する公平性や透明性の確保、旧3行(日本興業銀行、富士銀行、第一勧業銀行)体質から離脱していることを明示的にするために、委員会設置会社に踏み込むべきだろうと決断した」と語っている。

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