「関係が悪化した夫婦」が今すべきアクション4つ まずは「2人は共同経営者」と考えて歩み寄る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

私のところに相談に来た方のなかにも、「優先順位を決めた」ことで、理想を実現できた人がいます。

共働きのミレイさんとケンゴさんは、それぞれ正社員として働いていましたが、出産を機に長時間労働の職場に対してモヤモヤするようになりました。子供ができたことで優先順位が変わり、お金よりも働き方を重視したいと思うようになったのです。

そこで2人は、自分たちがいま何を大事にしたいかの優先順位を洗い出し、これからどうするべきかを話し合いました。その結果、家族との時間を大切にしたいミレイさんはウェブデザインの勉強をしてスキルをつけ、好きな時間や場所で仕事できるフリーランスに。ケンゴさんも、リモートワークがしやすいIT系企業への転職を決意しました。

お互いにフルリモートで柔軟な働き方ができるようになり、思い描いていた「仕事のやりがいを感じながら家族の時間も大切にできる生活」を実現できました。「共同経営者」として2人のビジョンを話し合ったうえで優先順位を決め、実行に向けて動いていくことで、大切にしたいものを守っていけるのです。

こまめな情報共有で前提や背景を共有

3つめのポイントは「情報共有」です。企業でも家庭でも、毎日が意思決定の連続であり、その際に大切なのが「情報共有」です。2人が同じレベルの情報を正確に共有することで、適切な判断ができます。

家庭運営がうまくいっている夫婦は、お互いの体調や職場の状況、同僚や上司の名前、子供の様子など、こまめに情報共有をしているなと感じます。

「部長の資料のレビューが細かくて大変でさ」

「あーあの山田さん? 前もグラフの細かいところ指摘してきたって話してたよね」

というように、お互いに違う職場で働いていても、相手がどんな人と働いているか、どんなプロジェクトを担当しているか、仕事へのモチベーションは高いのか低いのかなど、把握できているのです。

お互いの状況を共有することで、家事のやり忘れがあっても「この間、担当プロジェクトが忙しいって言ってたな」など、相手の背景が想像できて思いやりも生まれるようになります。

2人の間に情報格差があると、建設的な対話ができなくなってしまいます。どこに引っ越しするか、住まいはどうするか、結婚式はどこで行うか、保育園はどうするかなど、結婚生活は共同プロジェクトの連続です。2人で情報を集め、お互いが収集した内容はこまめにシェアしましょう。SlackやLINEなどのチャットツールを利用して共有するのもおすすめです。

イラスト:イタガキユウスケ
次ページお互いの状況を共有する
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事