日暮里、駅前再開発の「先行モデル」が示す将来像 対照的な東口の再開発ビルと西口の「ネコの街」

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ネコの街にちなんだJR日暮里駅西口駅舎の駅名標(筆者撮影)

高輪ゲートウェイを出発点に山手線の内回り方向へ順に、各駅の現状と未来を見るこの連載の取材にて、再開発計画があちこちで起ち上がっていることを知った。

その中で、すでに開発が終了し駅周辺の街並みが一変したところとしては、秋葉原とともに日暮里が挙げられる。

東口に超高層ビル3棟から成る「サンマークシティ日暮里」が完成し、街開きが行われたのが2011年。駄菓子問屋街などがあった一角が、大きく姿を変えた。

駅前再開発の「モデル」

ほかにも、今や高層マンションが東口側には林立している。計画通り山手線の駅前の再開発が進むと将来はこのようになる、モデルのようなところだ。なお駄菓子屋は、サンマークシティのステーションガーデンタワー2階に移転した1軒だけ、健在である。

東口のバスターミナルと太田道灌像(筆者撮影)

ここは古くは「新堀(にいほり)」と呼ばれていたが、江戸時代の1749年に「日暮里」と改められた。徳川将軍では家重の頃だ。「日暮らしの里」とは風流だが、サクラやモミジなどの風景が美しく、「日が暮れるのを忘れてしまうほど」であるから、日暮里の字が充てられたという。江戸城を築いた室町時代の武将で、歌人としても後世に知られた太田道灌ゆかりの地として、駅前バスターミナルには道灌の銅像も建てられている。優雅な土地柄なのだ。

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