「山手線止めてんだぞ!」どちらが悪かったのか 利己的な乗客、激高した駅員ともに想像力が欠如
「山手線止めてんだぞ!」。激怒する駅員の動画がネット上で拡散されたほか、民放各局の情報・報道番組もトップニュース級でピックアップされるなど、物議を醸しています。
この動画が撮影されたのは7月4日20時ごろで、場所はJR山手線渋谷駅のホーム。事の発端は、ある乗客が線路に財布を落とし、非常停止ボタンを押したことでした。動画の主なやり取りは下記です。
駅員「(お金を)取ってもらおうっていう態度じゃねえだろ!」 乗客「お願いしているじゃないですか、ずっと」 駅員「お願いする態度か!」 乗客「お金飛んじゃったんですよ」 駅員「止まってるじゃねえか電車が! 山手線止めてんだぞ!」
乗客「すいません。取って下さい、本当に」 駅員「うるせえな」 乗客「何で聞いてくれないんですか? 4万円も財布から出てたんですよ」 駅員「相当高くついちゃってるぞ、これ。止めてんだからよ、電車」 別の駅員「みなさんに迷惑かかってるんです」 乗客「しょうがないじゃないですか。お金落ちちゃったんですから」 駅員「こんだけの人に迷惑かかってるんだよ!」
駅員「誰がまず落っことしたの悪いんだよ」 乗客「その……押されたんですよ」 駅員「人のせいにするな。(防犯カメラの)映像で見るからよ。全部映ってるから。いいよ、あとで見るから。とりあえず交番行くからな、待っとけ」 乗客「何で交番行くんですか」 駅員「今日帰れねえからな。悪いけど警察行くから今日帰れない。事情聴取なげえから」 乗客「何でですか」 駅員「何でじゃねえよ!」 駅員「いいから待ってろ。取ってやるから。ゆっくりやろうぜ」 乗客「意味わかんない」 駅員「その態度まず直せ」
「どちら」ではなく「両方」悪い
その他にも駅員が「危ねえぞオラ!」「何なんだその態度は! テメー」などと激しい口調で話す姿が映されていました。しかしJR東日本によると、ホームから線路をのぞき込む乗客を見た駅員が声をかけ、「すぐに降りて取ることはできないので、安全な場所に下がっていただき、これから拾います」という説明をしている最中に、非常停止ボタンを押されてしまったとのこと。ちなみに、非常停止ボタンを押したことで電車1本が2分遅延し、けが人などの報告はないようでした。
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