写真共有「みてね」はミクシィの成長柱になれるか アプリのユーザー数は国内外で1500万近くに
「みてね」のプロデューサーを務めるのはミクシィ創業者で会長の笠原健治氏だ。開発のきっかけは笠原氏自身が子どもを持ったことだったという。
当時笠原氏は「子どもの成長の様子を残したいと思って、気がついたら写真・動画を撮っている日々だった」と振り返り、それらの写真を整理保存するアプリを探していた。
ただ、既存のSNSやクラウドサービスは満足のいくものがなかった。笠原氏自身、写真・動画整理や保存にはクラウドサービスを使うことが多かったが、保存に特化しているサービスが多く、共有という観点では利便性が低く、動画の再生の遅さ、解像度の悪さが気になったという。
そこで社内で共感してくれる人たちを中心にチームを結成。「みてね」のサービス開始へとつながった。「みてね」開発チーム内には今の社名にもなっているSNSの「mixi」に携わりたいと集まってきたメンバーが多く、mixi由来ともいえるさまざまなアイデアが反映されている。
例えば親しい人とだけコミュニケーションできる「クローズドなメディア」という観点ではmixiと共通している。そうしたメディアは参加者の熱量が高く、互いに親しいからこそ安心して、気兼ねなく発信できる。受け取る側にとっても、すべてのコンテンツが「見たい存在」なのでエンゲージメント率 (投稿に対する反応率)は高い。
実際、「みてね」はサービス開始から7年経つものの、アクティブ率は上がっている。これは既存ユーザーが高いエンゲージメントを保ったまま、新規のユーザーが入ってくるためだ。
拡大する「みてね経済圏」
ユーザーが増える中、「みてね」はアルバムアプリの範疇にとどまらずM&Aや連携なども通じてサービスを拡大、「みてね経済圏」を広げている。
2016年にはオリジナルのフォトブックが作成できるサービスを開始。その後、カレンダーや年賀状の作成など、デジタルだけにとどまらない「思い出作り」のサービスを展開してきた。
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