凄い活気!女子プロ「スターダム」大躍進のウラ側 ブシロード社長兼会長の木谷高明氏に聞く(後編)
スターダムは、若手以外はアルバイトなどせず、プロレスに専念できている環境です。ファイトマネーに加えて、物販のロイヤルティーや、動画出演などプロレス以外の仕事のギャラが入ってくる仕組みで、年収1000万円を超えている選手は(スターダムのアイコンと呼ばれる)岩谷麻優選手と、ほかにも1~2人います。これからもっと増えていくと思いますよ。
今後は1年かけて、日本中を隅々まで回っていきたい
――コロナ禍でイベントが開催しづらい状況が続きましたが、興行での客足はどうでしたか?
増えていますね。スターダムをグループ会社にした直後、売り上げは月2000万~3000万円でしたが、2022年3月は1億2000万円を超えました。これまでは東名阪だけだった興行も、少しずつエリアを広げ、会場も大きなところを借りています。今後は1年間かけて、日本中を隅々まで回っていきたいですね。
現在、テレビ番組「We are STARDOM!!」の枠を番組販売して、スターダムの試合を約10局で放映しているのですが、これも地方のファンの来場促進のため。地方はファンの年齢層が高く、テレビ放映をすることで観客動員が増えるんです。同じ会場で、前回よりもお客さんが増えていたら、選手はうれしいですし、ファイトスタイルにもだんだん色気が出てくる。そのため、観客席がいっぱいになるよう力を入れています。
――さまざまな収益があると思いますが、スターダムの利益構造の構成比を教えてください。
興行の売り上げが約40%、グッズが約30%、ほかはファンクラブや有料動画配信サービス、YouTubeやPPV(ペイパービュー)などのメディア収入があります。
――ファンを飽きさせないためにも、新しいスターはつねに求められているかと思いますが、新人をどのように発掘していますか?
新弟子はつねに募集しており、数が集まったところでオーディションを開催しています。2022年3月に19歳でデビューした天咲光由選手は、早くも人気が出て、サイン入りのポートレート写真が売り切れ続出しています。天咲選手のように、デビューしてすぐに輝く選手もいれば、他団体からスターダムに来て化ける選手もいます。大事なのは、キャラクターが被っていないこと。現在、30人以上の所属選手がいますが、同じようなキャラクターがいないので、それぞれが光っています。
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