仕事の質は「どう」ではなく「誰」とやるかで決まる マイケル・ジョーダンが至高の選手になれた訳

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では逆に、こう考えてみよう。マイケル・ジョーダンでさえ、自分だけではチャンピオンシップにたどり着くことも、ましてや優勝することもできなかったとすれば、どうしてあなたが自分の目標を自力で目指そうなどと思えるのだろうか?

確かに、マイケル・ジョーダンが達成しようとしていたことは、極めて大きなことだった。NBAで6度も優勝することはおろか、1度優勝するだけでもかなり難しいことだ。

これが、次の質問につながるポイントだ。

「あなた」は何を達成しようとしているのか? あなたには、1人でできることの限界を超えるために必要な、視点やリソース、能力を与えてくれる「誰か」がいるだろうか?

自分1人で達成しやすいように、目標をあえて低く抑えていないだろうか? 自分の能力を証明しようと思ったら、何もかも背負い込み、身を削る必要があると、思い込んではいないだろうか?

自分の弱みを自覚し、チームを信頼すること

何もかも自分でコントロールしたいと思う優秀な人が、「どうやるか」に集中するのは簡単なことだ。「どうやるか」は自分自分をコントロールすることだからだ。しかし、取り組みを広げ、勝てるチームをつくりたいのであれば、自分の弱みを自覚し、チームを信頼することが必要になる。そして、

1)自分でなくても「どうやるか」のほとんどの部分を十分扱える
2)自分自身は、情熱をもって最大のインパクトを与えられる分野に全力投球すべきだ

ということを理解すべきだ。あなたの注意力とエネルギーは分散させてはならない。徹底的に集中してクリエーティビティーを十分発揮できるところに、焦点を絞るべきなのだ。

努力ではなく、結果がすべてだ。

人生は、注いだ努力や時間ではなく、生み出した結果によって報われる。この現実があるにもかかわらず、結果を出すことに全力投球していなかったり、「プロセス」や「ハードワーク」に気を取られてしまうことがあまりに多い。

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