2列シート5人乗りの「フリード+」と福祉車両(サイドリフトアップシート車、助手席リフトアップシート車)も同様の一部改良が施されるが、コンプリートカーの「Modulo X」は従来どおりだ。
価格は、装備は充実したこともあって上昇しており、ガソリンG(FF/6人乗り)同士では従来型が216万400 円だったのに対し新型では227万5900円と11万5500円のアップとなっている。BLACK STYLEは、243万5400円からだ。
運転席/助手席シートヒーターやコンフォートビューパッケージの標準化とBグレードの廃止は、言ってみれば“人気グレードへの集約”である。選択肢が狭まったことは事実だが、購入検討者にとっては“最終的に選び出す仕様”に絞られたともいえ、ネガティブポイントにはならないだろう。GかCROSSTARかBLACK STYLEか、と装備で悩むことなくスタイリングで選べるようになって、シンプルになったといえる。
納期を味方につけることはできるか
メカニズム面のアップデートをせず、人気グレードに販売を集約するのは、モデルチェンジが近い車種でよく行われる手法だ。2代目フリードの発売から6年が経つことを考えれば、こうしたグレード集約へ向かっていくのも自然なことだろう。そのうえで、マイナーチェンジ後として初の特別仕様車を設定し、新鮮さを保っている。
使い勝手の高いコンパクトな3列シートミニバンというパッケージに、広く受け入れられる王道的なデザインを採用した2代目フリードは、商品力の高さで人気を誇ってきた。それだけに、モデル末期に向けてまだまだ売れるに違いない。とはいえ、気になるのはフルモデルチェンジが近いと言われる唯一無二のライバル、シエンタの動きだ。
今はネットで新車の発売時期もおおよそ予測がついてしまう時代。「新型シエンタの発表を待ってから決めよう」と考えている人も少なくないだろう。あとは今、新車市場を混乱させている納期次第かもしれない。仮に一部改良を受けたフリードが素早く納車できるとなれば、それはフリードを選ぶプラスアルファの理由になりうるはずだ。
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