前澤友作・スタートトゥデイ社長--“格好いいブランドがある”は第一段階、“何でも買えてすぐ届く”を目指す
--テレビCMを積極的に流している。これからは何を訴求していくのか。
今期は15種類ぐらいいろいろなバリエーションでCMを流しているが、それぞれどんな効果があるのか実験しているようなところもあった。サイトの認知率はいいところまで上がってきているので、次は具体的に購買アクションを起こしてもらえるような広告表現にシフトしていこうと考えている。
1年くらい前、最初にテレビCMを流したときは、ライトな顧客層が増えることによる顧客単価の下落も想定していたが、テレビ広告の放映期間中、顧客単価やリピート率が下がるといったことはなかった。
--すでに特定のファッション分野では高いシェアになった。これからの成長戦略は。
ファッションに特化した今の戦略の延長で、ハイエンド、ボリュームゾーンの両翼を広げていく。
「格好いいブランドがある」というのは、ゾゾの第一段階のイメージでいいと思う。次のイメージとして、「そこに行けばどんなブランドでもある。便利に探せて便利に買えて、買ったら直ぐ届く」というイメージを打ち出して行きたい。
ゾゾは04年12月に25店舗で始まって、現在は約250店舗と、店舗数は10倍になっているが、お客様から「探しにくくなった」とか、「そんなに広げないでくれ」といったネガティブな意見は上がってこない。
むしろ、「バリエーションが増えて便利になった」という声が増えている。極端な話、ユニクロからルイ・ヴィトンまで店舗があってもいいし、そのようなネット通販サイトは世界的にもまだ存在しない。
物流に関しては、新たな物流拠点の設置計画に着手しており、物件も当たっているところだ。現状でピーク時処理能力の年間換算で1000億円超の取り扱い能力を持つが、これを5000億円規模にまで拡張したい。