今期に営業利益が大きく伸びる50社ランキング 逆風下でも業績を伸ばす銘柄はどこなのか

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1位はITbookホールディングス(1447)。ITコンサルやIT人材の派遣を手がけるITbookと、地盤調査などを行うサムシングを傘下に持つ。前期は営業減益に加え、減損損失や事業整理損の計上で最終赤字に沈んだが、今2023年3月期はITコンサルが増勢なうえ、EC、アパレルなどの赤字事業撤退効果も出て、営業利益は急反発する見通しだ。

成長企業となると株価指標面で割高なものも多いが、ランキング上位にはPER(株価収益率)20倍未満で割高感のない銘柄も数多く並んだ。

2位のキャリアデザインセンター(2410)もその1つで、今期予想PERは10倍だ。DXを追い風に転職求人情報「type」が好調で、今2022年9月期は営業利益が急伸する見通し。抱き合わせ株式消滅差益特益の剥落で最終減益となりそうだが、今後もIT人材需要の強さを背景に好業績が見込まれ、来期は営業利益、純利益ともに拡大が予想されている。

4位ウイルテック(7087)や12位ルネサスエレクトロニクス(6723)、13位GMOリサーチ(3695)の今期予想PERは1桁台。とくに車載マイコンで世界首位級のルネサスエレクトロニクスの場合は、半導体需要が旺盛で、夏号では今2022年12月期の営業利益予想を前号の3000億円から4200億円へ大幅に増額。予想純益も大きく膨らんだ。その一方で、半導体関連株が調整局面にあることもあり、結果としてPERが10倍を割り込む状況になっている。

コロナからの復活組も上位に顔出す

コロナ禍で苦しんだ企業の復活組として代表的なのが、3位に入った寿スピリッツ(2222)。人流増加に伴い、観光地での土産物需要の回復が進みそうだ。原材料価格の上昇は順次価格転嫁を進め、今2023年3月期も営業利益の復調が続きそう。6月10日からの訪日外国人客の入国制限緩和も追い風になると見込まれる。

外食もコロナ禍に苦しんだセクターの1つ。10位のゼンショーホールディングス(7550)は、牛丼の「すき家」や「はま寿司」、ファミレスの「ココス」などを展開。前2022年3月期の営業利益は92億円と大きく落ち込んだが、今2023年3月期は240億円まで急回復する見通しだ。

ビール類国内首位級の15位キリンホールディングス(2503)も、今期業績の急改善が期待される。コロナ禍では家庭用が健闘したものの、業務用が大打撃を受けたほか、ミャンマー事業の減損損失も重く、前2021年12月期の営業利益は680億円とピーク時の3分の1まで落ち込んだ。今2022年12月期は国内外で業務用の改善が進むうえ、減損が縮小することでV字回復が見込まれる。

夏号では営業増益率のほか、会社計画に対する四季報予想の乖離率、最高益更新率や、予想PERと予想ROEのランキングも掲載している。併せてチェックすれば、今年度の大化け株に出会う可能性も高まるはずだ。

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