「親の愛着が足りない子」が示す3つの問題行動 親の愛情が一貫していない子に見られる兆候は
安定した愛着を育まれた子どもの場合、家庭訪問による観察では、つながりを求める赤ちゃんの気持ちに母親が敏感に反応して赤ちゃんの合図を読み取り、いつも要求に応じていることがわかった。
言い換えれば、親は子どもの合図を受け取ると、子どもの内面――子どもの行動に隠れた心――で、その合図が何を意味しているかを理解してから、タイミングよく敏感に、普段どおりの効果的なやりかたで対応している。
安定した愛着を育まれた子はどのくらいいるのだろう?
この実験をした研究者によると、約3分の2の子どもは親とのあいだに安定した愛着を築いている。そういう子たちには完璧な親(それがどういう意味であれ)がいるわけではないが、必要なときには常に寄り添ってくれる親がいる。それが安定した愛着を育んでいるのだ。
不安定な愛着を受けた子の3つの特徴
残り3分の1の子どもたちは、保護者とのあいだに「不安定型愛着」を形成していて、それは3つのグループに分けられる。以下の説明を読むとき、1つ心に留めておいてほしいことがある。この分類は、親子関係と、その関係に子どもがどう適応しているかを表すもので、子ども自体を評価した結果ではない。
不安定型➀ 親を無視する「回避型愛着」の子ども
実験で観察したとき、「不安定型愛着」を示す子どもの第1グループは、「回避型愛着」を見せる。母親が立ち去って1人で残されると、そういう子は部屋のおもちゃにひたすら熱中する。それどころか、母親がいなくなってもほとんど悲しい様子や動揺したそぶりを見せず、母親が戻っても無視したり、避けたりすることさえある。
ご推察のとおり、回避型愛着を示す子どもを家庭で観察したところ、親は子どもの合図や要求に無関心で鈍感だった。そういう親たちは、子どもの身体面の要求には応じ、おもちゃや遊びを与えているが、感情面の要求を無視している。