「日本消滅」を避けるために取るべき未来への戦略 楽天・三木谷氏とサイバー藤田氏からの提言

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写真左より楽天会長兼社長の三木谷浩史氏、サイバーエージェント社長の藤田晋氏
イーロン・マスク氏のツイート「日本はいずれ消滅する」がNHKで取り上げられるなど国内で大きなニュースとなった。人口減少の日本はこのまま衰退の一途をたどるしかないのか?
そこに異を唱えるのがマスク氏と同じく実業家の楽天会長兼社長の三木谷浩史氏とサイバーエージェント社長の藤田晋氏だ。2人が代表を務める新経済連盟が日本の未来戦略をまとめた新刊『JAPAN TRANSFORMATION(ジャパン・トランスフォーメーション) 日本の未来戦略』(KADOKAWA)から、人口減少に対する日本の打開策を紹介する。

人口減少問題、海外人材にもっと任せたほうがいい

藤田晋(以下、藤田):デジタル人材の不足が、深刻な課題としてたびたび話題に上っています。対策としては、人口減の日本だけでまかなうのはもはや非現実的で、海外人材の活用、すなわち移民政策の推進が不可欠と提言し続けていますが、なかなか進みません。

三木谷浩史(以下、三木谷):移民政策に関してはいろいろな考えがあるとは思いますが、産業界は人材獲得の面でシビアな課題感をもっているので、ポジティブな意見も多いですよね。

冷静に考えれば、日本人だけでこの国の経済を回していくのは不可能なのだという根本的な理解が社会全体で共有されれば、ぐんと進むのではないでしょうか。アメリカだって、 経済成長のパワーを支えているのは移民ですからね。

藤田:そうですよね。

三木谷:移民を受け入れようと決めて割り切ってしまえば、日本にはものすごく可能性があるともいえます。人口を吸収できる余地もありますし。

移民を入れれば、「アニマルスピリッツ」(編集部注:野心的な意欲。経済学者のケインズが使用した言葉で、不確実な状況下を切り抜ける企業の経済活動の原動力になるもの)をもつ人材も、移民の中から出てくると思います。実際のところ、経済的にも成熟して、大学進学率も高くなった今の日本人の社会から、ハングリーな人材はなかなか出てこないですよね。

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