サムスン電子、復活をめぐり韓国で大論争 アナリストの見方は「真っ二つ」

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IM事業の場合、スマホ事業がカギとなる。2014年第4四半期の営業利益1兆9000億ウォンは、前四半期比1兆7500億ウォンより若干改善したが、今年は未知数だ。2013年第1四半期の営業利益の約7割を占めていたIM事業は、今年は4割程度になれば御の字という評価だ。証券業界もIM事業の行方については意見が分かれる。イ・サンファセンター長は「研究員の間でも、今後のサムスン電子の株価がどのような動きをするかについて意見が分かれている」と打ち明ける。

厳しいと見るアナリストは、サムスン電子が「サンドウィッチ」状況であることに注目する。高額帯のスマホ市場ではアップルのシェアが拡大しており、低価格帯では小米、ファーウェイ、ZTEなど中国企業がサムスン電子のシェアを侵食していると分析している。ストラテジーアナリティクス社によれば、サムスン電子の世界シェアは2013年第3四半期には35%だったが、2014年第3四半期には25%と縮小している。

半導体部門で「サプライズ」はあるか

反面、中・低価格帯スマホへの攻撃を強めるサムスン電子が成功すれば、業績は底を打ち完全に復活するという予想するアナリストも少なくはない。同社は「ギャラクシーA」に続き「ギャラクシーE」など普及型モデルを投入、中国とインド市場を攻略中だ。さらに、自主開発のOS(基本ソフト)「タイゼン」を搭載したスマホもまもなく投入する予定だ(編集部注:1月14日に発表済み)。

CE事業は現在よりは未来のサムスン電子を支える事業になりうると見られている。とはいえ、タイゼン搭載のスマートテレビとしてテレビ向けOS市場でシェアを占めると、長期的にはCE事業の業績は大きく改善されるとの見方も、注意深く出されている。もちろん、そうなるのが今年、というのは無理な注文だ。

(韓国『中央日報エコノミスト』2015年1月26日号、『中央日報エコノミスト』は『週刊東洋経済』と提携関係にある、韓国有数の経済誌です)

ムン・ヒチョル 韓国『中央日報エコノミスト』記者
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