サムスン電子、復活をめぐり韓国で大論争 アナリストの見方は「真っ二つ」
「底打ちはしたが……」。韓国証券市場の時価総額の2割を占めるサムスン電子。低迷を続けてきた業績は、上向いた。同社の2014年第4四半期(10~12月期)決算(2015年1月8日に発表の速報値)は、売上高52兆ウォン(1ウォン=約0.11円)、営業利益5兆2000億ウォンだった。前四半期の売上高47兆4500億ウォンより9.59%、営業利益4兆ウォンより28.08%増加した。
サムスン電子は事業部門別の数字は発表しなかった。だが、韓国KDB大宇証券によれば、半導体とディスプレーが主体のDS事業部門は14年第4四半期に約2兆9000億ウォン前後の営業利益をあげたと推定。3兆ウォンの営業利益を予想する証券会社もある。
DS事業部門は2010年以降、四半期ごとに3兆ウォン以上の営業利益を記録したことはない。スマートフォンと情報通信(IT)のIM事業は1兆9000億ウォン、消費者家電(CE)部門は4000億ウォン前後の営業利益を上げたと予想されている。
アナリストは目標株価を相次ぎ上方修正
不振にあえいでいたサムスン電子が第4四半期に期待以上の実績を記録すると、証券業界は一斉に目標株価を引き上げた。同社の決算発表後、同社関連のアナリストレポートを発表した証券会社は全部で14社。
それを見ると、目標株価を最大170万ウォン台まで上方修正したところもある。LIG投資証券が145万ウォンから175万ウォンと引き上げたのを筆頭に、NH投資証券も165万ウォンに。ハイ投資証券も156万ウォンから163万ウォンへと上げ、IBK投資証券やアイエム投資証券、新韓金融投資、未来アセット証券はすべて160万ウォンを掲げた(編集部注:1月28日現在の株価は138万ウォン)。
普段はなかなか引き上げない外資系証券会社も、一斉に目標株価を変更した。CIMB証券が145万ウォンから155万ウォン、野村證券も160万ウォンから165万ウォンへ上方修正している。
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