2輪も旧車ブーム、絶版車風カスタム流行の兆し 懐かしのZ1やCBXを模したパーツに注目する
そんなCBX400Fスタイルを実現するのがタイプ-X。スチール製タンクやサイドカバー、マフラーなどをオリジナルのパーツに換装。また、テールカウルは、2021年式のベース車両にはノーマルタイプ、2000年式のベース車両では、当時流行したカスタマイズパーツを彷彿とさせる後端部が跳ね上がったフィン付き仕様となっている。リヤサスペンションは、CBX400Fがシングルタイプだったのに対し、CB400スーパーフォアが装備する2本サスのままだが、燃料タンクやサイドカバー、テールカウルの造形が絶妙なのか、違和感も少ない。2台ともに、まさにあの「CBX」を想起させる見事な仕上がりだ。
なくなりゆく空冷4気筒は今後貴重なベースに
余談だが、今回紹介したベース車両のうち、ホンダのCB1100はすでにライナップから外れており、CB1100RSも2021年10月に発表された限定車「ファイナルエディション」を最後に生産が終了する(兄弟車の「CB1100EX」も同様)。しかも、すでに予約は終了しているため、いまから新車を購入することは不可能だ。
また、CB400スーパーフォアとその兄弟車でカウル付きモデルのCB400スーパーボルドールも、2022年10月生産ぶんをもって生産終了となる。いずれも、年々強化される排出ガス規制への対応が難しいためだ。とくにCB1100シリーズは、国内の他メーカーも含め空冷4気筒エンジン最後のモデルとなる。空冷4気筒といえば、1960~1970年代に日本のバイクが世界に羽ばたくきっかけとなったエンジン形式。前述のカワサキ・900スーパー4(Z1)や、1969年のホンダ「ドリームCB750フォア」など、数々の名車に採用され、まさに日本のお家芸といえるパワーユニットだった。
一時期は、より冷却性能に優れる水冷エンジンに取って代わられたが、2000年代にクラシカルなスタイルを持つネオビンテージスタイルが人気を呼び、それとともに復活。各メーカーからさまざまな空冷エンジン搭載モデルが発売され、2010年に登場したCB1100もその1台だった。空冷エンジンは、美しいフィンを持つ造形も魅力なだけに、排出ガス規制対応でしかたないとはいえ、非常に残念である。CB400スーパーフォアも含め、これらモデルも、そのうち中古車価格が高くなっていくであろうことは、容易に想像ができる。
ともあれ、かなり高価でタマ数が少なくなった往年の名車は手に入らずとも、新車または中古車をベースに、憧れのモデル風のスタイルに変身させることができるカスタマイズパーツというのは面白い。今回紹介したベース車は、いずれもメーカーがビンテージ風に仕上げているモデルばかりだが、それでもやはり旧車ファンにとっては物足りなさがあるのだろう。ドレミコレクションの各製品が、市場で大きな反響をみせていることが、その証しだといっても過言ではない。
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