夫婦関係の満足度「40~50代」でいったん下がる訳 コロナ禍の生活が夫婦関係に及ぼした影響

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しかし、年代別では差が生まれた。満足度は20代の71.7%から徐々に下がり、40代で59.1%と最も低くなる。そこからまた上昇する傾向にあり、60代には72.2%と最も高くなった。V字型のカーブを描くように推移したのだ。加えて、妻を年代別でみると、40代(62.2%)と50代(60.3%)の低さが目立つ。

この背景をたどると、40〜50代で抱える負担が満足度に影響することが見えてくる。40〜50代は仕事面での責任感が強まる中で、家事・育児面での負担も感じやすい世代だ。その後、年代が上がるにつれて、仕事や育児などからは解放され、夫婦2人の時間を確保しやすくなる。その結果、負担感により40〜50代で低下した満足感は、60代に向かって上昇すると考えられる。

コロナ禍での満足度を左右する、専業主婦の負担感

では、2020年から続くコロナ渦は、夫婦関係の満足度にどんな影響を与えたのだろうか。全体でみると、コロナ渦によって「満足度が上がった」と感じる人は、下がった人の10.1%よりも、10.7%と0.6ポイントとわずかながら高くなった。

しかし、夫婦の就業形態ごとにみると、満足度には差があった。共働き世帯では夫と妻の満足度が上がる一方、専業主婦世帯で夫は上がり、妻は下がる傾向がみられる。

この結果になった理由は、コロナ禍で勤務形態が変化したからだと考えられる。共働き世帯はテレワークや時差出勤などの普及により、自宅で一緒に過ごす時間が増えたはずだ。コミュニケーションの量や質が高まったり、家事育児との両立もより効率的に行えるようになったりし、満足度が上がったのではないだろうか。

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