オリンパスが新社長に50歳の英国人を抜擢、グローバル化加速へ。「英語を公用語とすることは傲慢」との発言も
そのことは、ウッドフォード氏も重々承知している。「菊川・現社長との2人3脚で、戦略実行のスピードを加速させていく」「今後はライフサイエンス事業の収益基盤を強化することに、さらに注力していきたい。カメラ・映像事業でも、主要な製品カテゴリーを刷新して、とくにミラーレス分野でのトップ・ポジションを確立したい」と、新社長としての決意を述べた。
英国人が社長に就くことで、オリンパスの公用語は英語になるのか。そのことに記者から質問が及ぶと、ソニーCEOのストリンガー氏からのアドバイスを紹介し、自身は英語を通すが、会社としては公用語としないことを明言した。
「日本語がヘタだと、それはまるで経営能力を反映しているかのように勘違いされかねない、とストリンガー氏からアドバイスを受けた」「話すときに英語を奨励していないわけではないが、それはただ単に、中国であろうと、中南米であろうと、英語が共通語であるため。オリンパスにおいて、英語こそ公用語だと主張することは、傲慢であると思う」(同氏)。
菊川社長に「誠実な彼の人柄に惚れ込んでいる」と言わしめた、ウッドフォード氏。期待通り、オリンパスのグローバル化を進めることができるか。若き経営トップの手腕が試される。
(梅咲 恵司、撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら