阿部サダヲ、劇団の仲間に「恥ずかしい」と思う訳 今や演技より「稽古初日のジャージ」が気になる
──そんなことないでしょう(笑)。チャレンジしたことはあるのでしょうか。
阿部:1回扉を開けて、そっと閉じることは何回かやっています(笑)。怖いというか、恥ずかしいというか……。
──想像つかないです(笑)。
どちらかと言うと、先輩に教えを乞うのは嫌いだった
──溌溂と若々しい阿部さんですが実は一昨年50代を迎えられて。まさにLEON世代なのですが、50歳を過ぎてご自身に何か変化はありましたか。
阿部:ウ~ン……自覚はないのですが、40代後半頃から「更年期始まるぞ」「朝は無駄に早起きになるぞ」とか言われたり、耳から入ってくる情報は、まるで呪いみたいです(笑)。「絶対眠れるから」と言われて耳栓をもらったこともあるのですが、かえって眠れなくなったこともありました。50年も経てば人間だってガタはくると思いますが、今のところ自覚なく元気でいますよ。全然ビンビンだぞ!という感じです(笑)。
──それでも若い役者さんと一緒に仕事をする機会が増えて、自分の立ち位置というか、俺もやっぱり大人だなみたいに思ったり、助言を求められることはありますか。
阿部:大人だなと思うのは、「幼稚園のときに見てましたよ」とか言われるとびっくりします。「まだあのとき幼稚園で、お母さんが好きで」って(笑)。助言を求められるってことはあんまないかな。言わないです。聞かれたら、「いいですよ」って言うぐらいかな。
──ご自身も先輩とかに教えを乞うタイプではなかなかったのですか?
阿部:はい。どちらかと言うと嫌いなタイプだったかもしれません。昔はそういう人いましたよね。居酒屋とかでいろいろ言う人って結構いたんですよ。やっぱり演劇って、そういうイメージがあるんじゃないですか。いまだに居酒屋で、こう、芝居論はどうのとか。でも、大人計画はそういう事務所じゃなかったですね。
──それはよかった(笑)。大人計画の皆さんで集まるとどんな話で盛り上がるんですか。
阿部:今は、人間ドックとかじゃないですか(笑)。そういう話になってくかなぁ。まあみんな子供とかもいるし、あんまり舞台とか芝居の話で盛り上がることまずないかな。