「日経平均株価の見方」を教えよう ヒントは「トヨタ自動車」の株価にあり
さて、外部環境が落ち着いてきたことを指摘しましたが、私のコラムでは、読者の皆さんに、日経平均の見方のヒントをお伝えしたいと思います。日本株全体を見通すと、足元の波乱相場の中でも、トヨタ自動車(7203)の株価の動きに勇気付けられます。
どういうことでしょうか。「会社四季報オンライン」にあるトヨタ自動車の日足チャート(日々の値動きをあらわしたもの)を使って、説明してみましょう。
できるだけ専門用語を使わずに、やさしく説明しますので、チャートとちょっとだけにらめっこしながら、読み進めてください。
同社の株価を見ますと、昨年の高値(7873円、12月8日)から調整は続いていますが、最近の株価の形が三角のような形になっているのにお気づきでしょうか。これはチャート用語で有名な「三角保(も)ち合い」といいます。この「三角保ち合い」を描いているのがポイントです。
というのも、この形は、どちらかといえば、それまでのトレンドが、その後も続く可能性が高いことを示唆する株価パターンだからです。時価総額で断トツ(約26兆円)の株価がそんな状況にあるわけですから、今の時点で日本株への期待値を低下させる必要はないわけです。
一方、日経平均のチャート(日足)も見てみましょう。昨年10月以降はM字型のようなチャート(専門用語ではダブルトップと言います)が形成されていますが、大事なのは、おおざっぱに言いますと、「Mの字を描く直前」のところまで、株価が下がらなかったことが重要なのです。
つまり、日銀によるハロウィン緩和があったのは昨年10月31日です。この時に株価が大きく上昇しましたが、もし、今回その時の価格まで下がってしまうと、「緩和の効果が打ち消された」ということになりかねず、いったん上昇トレンドが途絶えてしまったと判断をしなければならなくなるからです。
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