この小部屋とパソコンさえあれば、延々と暇は潰せるんじゃないだろうか。ほとんど人と会わない今の暮らしは、とりあえず嫌いではない。
将来への不安を感じはじめる
連休が続いている。すでに四ヶ月ほど働いていない。さすがに不安を感じはじめた。
まったく社会と関わっていない。通勤先がない。通学先もない。何の労働もしていない。毎日ひたすら家にいる。コンビニやスーパーには行くが、それだけだ。アルコールは現実逃避の意味合いを持ちはじめている。昼間から酒を飲んでいても、心の底から快活に笑えない。これまでの人生は何だったんだろう。今後の人生はどうなるんだろう。過去と未来のはさみうちにあっている。
もちろん連休は過去に体験済みだ。学生の頃は週末の休みがうれしかった。ゴールデンウィークによろこんだし、夏休みや冬休みには大よろこびだ。しかし、これだけ何の予定もない生活はさすがにはじめてだ。学生時代の連休がうれしかったのは、そこに終わりがあったからなのか。
強いて言えば、大学時代はそれほど授業に出ておらず、現在の生活に似ていたが、それでもテスト期間は気合いを入れたし、週二日ほどバイトもしていた。何より当時の自分には大学生という身分があり、その先に人生の道が続いていることが前提だった。今はちがう。何の道すじもない。今後どうなるのか、まったく分からない。
さすがに仕事をはじめなくてはいけない。バイトを探すべきだ。やる気が起きない。仕事を探すことが異様におっくうになっている。数ヶ月前までは毎日のように職場に行って人に会っていた。信じられない。当時の自分を超人のように感じる。本当に自分は週五で働いていたのか?
少ない貯金は徐々に削られていく。
どうも知らない人間に会うことのハードルが上がっている。四ヶ月ほど同居人・杉松としか会話していないからだろうか。人付き合いの感覚を忘れはじめた。ネットばかり見ている悪影響もありそうだ。ネットの揉め事を夜どおし意味もなく眺める。鬱々として人間のことが嫌いになってくる。余計に一人で部屋にいたくなる。
少し怠惰になりすぎていたかもしれない。
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