「ジャイキリ」弱者が強者を倒すお蔵入りアイデア 妄想を実現した者が世紀の番狂わせを起こす

拡大
縮小
短期間で戦略立案するための「問いかけ」と「質問」とは(写真:Mills/PIXTA)
戦略の立案は会社の一大事だ。情報収集、分析、ディスカッション、取りまとめ、文書化、おびただしい時間が費やされる。経営陣はもちろんのこと、多くの人材を巻き込み、数カ月をかけて戦略を立案していく。その中では社内調整が行われ、結果として予定調和的な可もなく不可もない戦略に落ち着いてしまう。
「短期間」でかつ「少人数」でつくったほうが優れたものができると考えるのは、長く戦略コンサルティングを行ってきた金巻龍一氏。氏の著書『戦略質問:企業の課題と解決策を見抜く』より抜粋して、少人数かつ短期間での戦略立案するための「問いかけ」「質問」について紹介していく。

圧倒的な強者を弱者が倒す「ジャイキリ」

『戦略質問:企業の課題と解決策を見抜く』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「ジャイキリ」と聞いて、すぐにピンときた方はどのくらいいらっしゃるだろうか。

これは、著書『戦略質問』を執筆中に、その編集者からもらったメモにあった言葉だ。絶対に勝てないとされていた弱者が圧倒的な強者を倒すことを「ジャイアントキリング」と呼ぶことは知っていたが、その略語ということらしい。ジャイキリという言葉が日常的に使われるようになってきた背景には、ラグビーの日本代表の活躍がある。

ここはちょっと筆者の趣味の話になってしまうが、2015年のラグビーワールドカップで、過去2回の優勝を誇る南アフリカを日本代表が最後の最後に逆転して初勝利を収めた。

次ページ戦略を練る醍醐味
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT