「貯金も保険も一石二鳥」の変額保険はお得なのか 結局「虻蜂取らず」の残念な結果になりかねない

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「貯金も保険も一石二鳥」の変額保険はお得なのでしょうか(写真:8x10/PIXTA)

長くデフレが続いてきましたが、このところ、さまざま商品が値上がりし、家計への影響を心配する人も増えています。

「変額年金」の特性とは?

会社員の戸田雅彦さん(仮名・53)は、この春、長女が大学に進学しました。2年後には長男も進学を控えていますので、2人の教育費の支払いで、預貯金が大きく減ることになります。戸田さんは、「もしこのままインフレが続くと生活費が増えるだけでなく、預貯金の実質的な価値も目減りするのではないか……」と、自分たちの老後資金を心配しています。

そんな戸田さんのもとへ、先日、20年ほどの付き合いになる保険会社のライフプランナーから連絡がありました。「今度Y社に転職するので、現在の契約しているX社の変額年金を払済(はらいずみ)保険にして、新しくY社の変額年金に加入してもらえないか」というものでした。

払済保険とは、保険料を支払うのが苦しくなったときなど、加入中の保険を見直す方法の1つです。その時点での解約返戻金相当額を一時払い保険料に充当することで、その後の保険料の支払いはなくなります。保険金額は少なくなりますが、保障は維持されます。特約などはなくなります。

戸田さんは、ライフプランナーの申し出になんとなく不信感を覚えたといい、私のところにご相談に来られました。

戸田さんが加入していたのは円建ての変額年金でした。死亡保障を持ちながら、老後資金を作る目的で加入したと言います。解約返戻金が、払い込み保険料の総額を上回る65歳頃をメドに解約するつもりだったそうです。

変額年金は、運用対象(特別勘定)を自分で選ぶことができ、運用実績に応じて、保険金額や払い戻し金額などが変動するものです。

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