日本のDXがどれだけパッとしないか知ってますか 競争力64カ国中28位、特に冴えないワースト5項目

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また、国際経験豊かな人材が少ないことで、グローバルなデジタルサービスを日本で利用したいと考えた際に「日本語化されていなくて使えない」という現状も、すでにしばしば見受けられています。

せっかく便利なサービスがあっても、日本が閉鎖された国とみなされてしまっては日本語への対応が後回しになり、加速するデジタル社会に取り残される危険性もあります。

●同率第1位 企業の俊敏性(サブファクター:ビジネスの俊敏性)

64位中64位、つまり最下位という評価です。企業の俊敏性と言われてもイメージしにくいと思いますが、少し乱暴に言い換えると「デジタルリテラシーが低くデジタル化を決められない古い会社が多い」と読み解くことができます。

これは、ある意味で日本企業への警鐘ではないでしょうか。日本の中でDXを進める企業が増えてきているものの、2021年の段階で「国際的なデジタル評価の観点で見ると、まだまだ本気でデジタル化に向けて取り組めていない」と言われているようです。

別の調査では「日本の時間当たりの労働生産性は38カ国中23位」や「世界銀行のビジネス環境ランキング−OECD先進国の36カ国中の18位」といった調査でも、縦割りや人材不足によるデジタル化の遅れが指摘されています。

企業の経営でも、デジタル活用を推進していって俊敏性のある姿を目指していく必要があるでしょう。

今がデジタル化を小さく始めるチャンス

これまで調査結果の中でもワースト5を見てきたので、絶望的な思いをした方もいらっしゃることでしょう。これで終わるとただ悪い結果でした、という話になるので、希望ある形で締めくくりたいと思います。

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こうした調査結果を踏まえて、日本政府は、何も手をこまぬいているわけではありません。昨年デジタル庁の発足を皮切りに、日経クロステックによると、令和4(2022)年度のデジタル関連予算は、過去最高の総額1兆2798億5500万円と、当初予算としては過去最大規模に達したことが発表されています。

ここには、IT導入補助金やデジタル人材育成、地方創生交付金などのデジタル化に対しての支援が盛り込まれています。企業においては、デジタル化のための人材育成やデジタルサービス導入に活用できる予算になります。これらを活用して、大規模にデジタル化を進めるのではなく、まずは部署単位からDXを始めてみて、成功体験を企業の中で作っていくという方法がありえます。今年はDXのチャンスの年です。

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