リアス式海岸走る「コミュニティバス」の利便性 スーパーを交通拠点として活用・釜石市南部編

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スーパーの敷地内にある上平田バス停に到着した岩手県交通の上大畑行き(筆者撮影)
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三陸鉄道の下り列車は吉浜を出ると3906mの鍬台トンネルに入り、大船渡市と釜石市の市境を越える。

2011年3月11日の東日本大震災発生時、盛発釜石行きの列車がこのトンネル内を走行していたが、先の荒川地区で橋梁が津波で崩落しており、無線連絡により緊急停車。間一髪のところで転落の危機を免れた。今ではどうと言うこともなく、もう1本、トンネルを抜けると、釜石市の唐丹駅に着く。リアス式海岸は行政区域が変わっても変わらない。

海辺へ延びるバスの路線

愛用している、岩手県バス協会が作成した「岩手県バス路線図」を見ると、このエリアにもコミュニティバスの路線網があることがわかる。南から大石、花露辺(けろべ)、佐須といった海辺へ線が延びているので、順に訪ねたい。ただやはり、バスのダイヤは、これらの集落から釜石市中心部へ出かけるのに便利にできている。それは当たり前で、プランニングには少々頭の体操が必要だった。

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1月24日の朝、大船渡市のホテルを出て、盛8時03分発の三陸鉄道久慈行きに乗っていたが、花露辺を経由し、いちばん南の大石へ向かう釜石市南部コミュニティバスは上平田12時55分発、そして唐丹駅前を13時29分に通る便が〝始発〟だ。これに乗って折り返してくるより他にない。ただ、その前に上平田9時発の、なぜか名称が違う「にこにこバス」佐須行きがあり、これで往復してきても、大石行きに十分間に合う。ここでも順序をひっくり返すことにした。

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