ドコモ、「パズドラパクリ疑惑」の先に描く夢 ケータイの巨人がゲームに本腰を入れ始めた
その後、ミクシィにモバイル担当者として移り、コロプラではゲームのプロジェクトマネジャーを務めた経験を持つ。ネイティブゲーム展開に当たって、うってつけの人材ということで2013年11月にドコモに再び入社している。
ドコモは自社開発ではなく、多くのパートナーと連携することで、複数タイトルを同時に開発し、短期間で投入する方法を採った。これは「既存のヒット作と同じゲーム性のものでは、同規模のユーザーを獲得できない。斬新性、新規性のあるゲームをスピーディに生み出ていく必要がある」(河野氏)と考えているからだ。
プロジェクト開始1年足らずで複数のタイトルを配信できたのは、こうした連携によるところが大きい。「以前のiモードの時のように、互いにメリットのある形で協業していきたい」(河野氏)。
強みはゲーム会社にない"素人力"
後発のドコモが他社にない強みととらえているのが、既存のゲーム会社にない発想だ。
マジカルフリックは、プレイ画面や敵キャラクターなどがパズドラと酷似し、渡辺氏も「似すぎてしまった」と話すほどだが、ドロップを一筆書きのように動かしてそろえてコンボ(連鎖)を狙うパズドラに対し、マジカルフリックは上下左右にフリック(素早く動かす)し、ドロップを重ねて攻撃につなげる新しい仕組みを盛り込んだ。
クレーン&モンスターズも「クレーンゲームで戦うなんて、大手はまずチャレンジしないアイデア」と渡辺氏は語る。初心者ユーザー向けに展開してきたノウハウが役立った面もあった。
実際、マジカルフリックはグーグルのアプリマーケット「グーグルプレイ」のランキングで100位以内にランクインするなど、まずまずの滑り出しとなった。提供元がドコモということで、ユーザーの注目度も必然的に高まる。開発会社にとってもメリットがあるようだ。
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