結婚式、最近トレンドの「共有婚」って何? 招待客が減り、費用は減少傾向へ

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一方、北海道は192.3万円と極端に低い。これは、北海道ではご祝儀制ではなく、会費制が敷かれているためだ。招待客は披露宴の招待状に明記されている会費(1万5000円程度)を支払う。すべてではないにせよ、会費によって結婚式費用が賄われている。

結婚式のトレンドは社会的背景に合わせて10年程度の周期で変化している。1980年代後半のバブル期は、「派手婚」がはやり、バブルが崩壊した1990年代以降は一転、「地味婚」ブームになった。2000年代に入ると、一軒家のようなゲストハウスに招待客を呼ぶ「アットホーム婚」が人気となる。

友人が準備段階から手伝う

そして現在の2010年代は、業界からの仕掛けもあり、「アットハート婚(つながり婚)」が支持されている。2011年の東日本大震災でも人々の絆が見直されたが、披露宴の意味合いが、かつての新郎新婦お披露目の場から、家族や招待客に感謝を伝える場に変化している。招待客へのおもてなしの気持ちの表れから、料理にもこだわる傾向が強くなっている。

特に2012年以降は「アットハート婚」の流れをくんだ「シェアド婚(共有婚)」が最新のトレンドとなっている。招待客も主役の二人と一体になって披露宴を楽しみ、幸せを皆で共有していくというものだ。新郎新婦と招待客という構図ではなく、「皆が放射線状につながる」(田中所長)イメージだという。

シェアド婚では、披露宴を準備する段階から友人が手伝う。サプライズ映像や全員参加型ゲームで、両親や友人との絆を深め、感動を共有する。友人が参加するのは余興のみ、という結婚式の姿は昔のものになりつつある。

(「週刊東洋経済」2015年1月17日号<1月13日発売>の「価格を読む」を転載)

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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