「第2次大戦並みに激化」ウクライナ戦争の今後 ロシアの攻撃はこれから別次元に突入する

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西側諸国の当局者や専門家によると、キーウを攻撃したロシア軍部隊の多くは大打撃を負い、戦闘を再開するには消耗しすぎているという。多くの部隊は士気の低下に苦しんでおり、中には戦いを拒否する兵士もいるもようだ。

「軍を本気で再建するには何カ月とかかるのが普通だが、ロシア軍は戦いに突き進もうとしているようだ」と、アメリカン・エンタープライズ研究所で重大脅威プロジェクトの責任者を務めるフレデリック・ケーガン氏は話した。同研究所は、同じくアメリカのシンクタンクである戦争研究所と連携して、ウクライナの戦況を追っている。

機動性の問題に直面するロシア軍

ケーガン氏によると、ロシア軍は東部でも、北部で経験したのと同じ機動性の問題に直面する可能性がある。ロシア軍の移動ルートは、ぬかるんだ泥にはまるのを避けるため、主に幹線道路に限定された。ロシア軍の装甲車やトラックがウクライナ軍の攻撃にさらされやすくなったのは、このためだ。ウクライナ軍は西側諸国から供与された対戦車ミサイルを使ってロシア軍の車両を何百も破壊した。

ロシア軍にとって、移動の問題はさらに深刻なものとなりそうだ。春の雨によって地面の多くが泥に変われば、ロシア軍の機動性は一段と低下することになる。

ロシア軍は「移動を驚くほど道路に頼っているため、東部では一段と難しい状況に直面する可能性がある」とケーガン氏は指摘した。「東部の道路網はキーウ周辺よりも、ずっと悪い」。

ケーガン氏によると、結局のところ、両軍はどちらも厳しい試練に直面しているという。

「ロシア軍は大きな戦力を有しているが、問題も多い」とケーガン氏は語った。対する「ウクライナ軍は士気もモチベーションも高く、決意も固いが、数で劣っている。軍事国家というインフラの支えもない」。

「状況は五分五分だろう」

(執筆:Cora Engelbrecht記者)
(C)2022 The New York Times Company

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