「第2次大戦並みに激化」ウクライナ戦争の今後 ロシアの攻撃はこれから別次元に突入する
ロシア軍とウクライナ軍が集結するウクライナ東部からは、多くの民間人が退避した。大規模戦闘の脅威が高まっているためだ。
同地域の戦闘は、首都キーウ(キエフ)をめぐる戦いとは大きく異なったものになる可能性がある。首都周辺ではロシア軍が押し戻され、その後には焼け焦げた戦車や、爆撃された家々が残された。
キーウ周辺から撤退したロシア軍は、ウクライナ東部のドンバス地方で新たな攻勢に出るべく移動を進めている。
軍事アナリストらによると、東部はロシア軍に有利な場所だ。ロシアは2014年に東部に侵攻しており、補給線も短くてすむ。さらに充実した鉄道網を自軍の補給に活用することも可能だ。キーウの北側にはそうした鉄道網が存在しなかった。
「極めて残忍なものになるだろう」
ウクライナ政府の幹部は、ウクライナもロシアと同じく、大規模な戦闘に備えて態勢を整えていると述べている。ウクライナのドミトロ・クレバ外相は4月上旬、北大西洋条約機構(NATO)の会合で追加の軍事支援を要請した。
ウクライナには西側諸国の兵器が大量に届くようになっているが、さらに大規模かつ迅速な支援が必要だと訴えた。ウクライナ東部の戦いは「第2次世界大戦を彷彿とさせるものになるだろう」とクレバ氏は警告した。