原田知世「50代はいいなぁ」と心から思える理由 興味を持ったことを後回ししない大切さを実感

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──あがってきた曲を、最初に聴いたときの印象はいかがでしたか。

原田聴いた瞬間に、あ、これは名曲だなって。曲を書かれるのもとても早く、詞も曲もすでに完成された状態で届いて、改めてすごい方だなと思いました。

──松任谷由実さん作詞・作曲の「守ってあげたい」は、新カヴァーで収録されていますが、選曲の理由は?

原田「守ってあげたい」は、15歳のときにカヴァーさせていただき、「ダンデライオン~遅咲きのタンポポ」(1983)というシングルのB面に入った曲で、もう何十年も歌っていませんでした。でも、この曲はホントにたくさんの人に愛されていますし、10代のときに歌わせてもらったご縁もあるので、懐かしい曲を何か入れるなら、この曲もいいんじゃないかなっていう提案があって。

──「ダンデライオン」のB面としてリリースされた当時の音源も、YouTubeで聴くことができますね。

原田当時は15歳なので、本当に子どもの声ですよね。昔は、この歌を歌うのはちょっと、「ああ、なんか照れくさい」ってずっと思っていたのですが、この年齢になって改めて聴き返すと、愛おしくさえ思うぐらい子どもの声なんです(ニコニコ)。

そのときの声を音として残していただけていることは本当にありがたいなとも思いましたし、今、この曲を歌ったときに、より、年齢を重ねた自分のこともちゃんと感じながら(笑)、しっくり歌えたというか。その変化を実感できたのも40周年だからこその経験だし、歌ってよかったなぁと思いました。

ドラマ「スナック キズツキ」もいい試練に

──メモリアルなアルバムの制作を通して、ほかにどんな発見がありましたか。

原田今回のアルバムは、近年リリースしてきたアルバムよりももう少し、歌に対して積極的になったのは、大きな変化だと思います。

実は、アルバムを作り始めたのは2021年の夏で、夏の間に1回、ベーシックな仮歌だけを録り、そのあと作業をいったん中断して、「スナック キズツキ」の撮影に参加しました。それで、全話分の撮影が終わってから、再びスタジオに戻って歌入れやTD(トラックダウン)をやりました。レコーディングの間に映像作品の撮影をはさむのは初めての経験でしたが、それがいい効果になったと思います。

──「スナック キズツキ」は、日常の中でたまった小さな傷を抱えた人たちが店に訪れ、原田さん演じるスナックのママ・トウコさんの温かさにほぐされ癒やされて元気になるというドラマで。トウコさんは一風変わったママですが、原田さんがなさると、ごく自然に映るのが不思議でした(笑)。

原田原作がマンガですからね(笑)。そもそも、店に来るお客さんを「あんた」って呼ぶ言葉を、いかにぬくもりのある「あんた」にできるかというところから始まりました。ちょっと想像できるようで、できないような難しい表現がいろいろありましたが、それは1つの試練として受け止めて。いま思うと、いい試練をもらったなぁっていうか。

(写真:岸本咲子)
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