逝去から2年、志村けんの笑いが今こそ必要な訳 重苦しいムードが漂う中で、春らしい笑顔を

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出身地の東京都東村山市に建てられた志村けんさんの銅像(写真:アフロ)

約1年前の昨春、「逝去1年後、『志村けんロス』にどう向き合うか 『いない』という状態を受け入れる為の3つの方法」(2021年3月27日配信)というコラムを書きました。当時は志村けんさんが亡くなってから1年で、最後の冠番組「志村友達」(フジテレビ系)も終了。ネット上に「志村ロス」を訴える人の声が続出していたため、その対処法を書いたのです。

さらに1年が過ぎた現在は、どうなのか。「志村ロス」というフレーズこそ減ったものの、命日の3月29日前後には、「いまだに亡くなったことが信じられない」「実感がないし、雲隠れしているのだと思ってしまう」などと、その心境にあまり変化がないことを示す書き込みが目立ちました。

そんな人々の思いを汲み取ってのことなのか、3日夜に「志村けん&ドリフの爆笑お宝コント祭り~バカ殿変なおじさん豪華ゲスト大集合SP~」(フジテレビ系)が放送されます。

懐かしの名作コントを約3時間にわたって放送する大型特番であり、昨年12月27日に「ドリフ&志村けんの年末爆笑コント祭り!」とドラマ「志村けんとドリフの大爆笑物語」(フジテレビ系)を計4時間にわたって放送してから3カ月しか過ぎていません。それだけに、「亡くなった人の死を悲しみ、生前をしのぶ」という追悼の意味だけでない放送意図を感じてしまうのです。

もちろん単純な視聴率狙いだけでもなく、どんな意図が考えられるのでしょうか。

「明るさ」「笑い」が足りないテレビ

今春は民放各局で番組改編の大きな動きが見られました。なかでも目を引いたのは、フジテレビが「新しい」「ワクワク」をキーワードに掲げ、テレビ朝日が深夜帯のバラエティを大改革するなど、明るさや笑いを押し出すようなコンセプト。

たとえば、フジテレビは毒気たっぷりのトークバトルが売りの「バイキング」を終了させて、情報&Lifeエンタメ番組「ポップUP!」をスタートすることからも、それがわかるのではないでしょうか。そしてフジテレビだけではなく、局の垣根を越えて「テレビをもっと明るいものにしていきたい」という思いが感じられるのです。

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