オリックス、2年で観客動員30%増の秘密 「カープ女子」の次は「オリ姫」の時代だ

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――ところで、女性狙いとなるとなんと言ってもトイレです。京セラドームはトイレ事情に改善の余地があります。女子にとって球場のトイレは観戦着に着替える場所でもあるので、汚れやすく着替えがしにくい和式はもってのほかです。ショップエリアの2階には、37個室の巨大な最新鋭の女子トイレが誕生し、大変快適ですが、観客席がある3階と5階は事実上手つかずです。

京セラドームの所有会社である㈱大阪シティドームは、大阪市と地元企業が出資する第3セクターとして発足したが、2004年に経営破綻し、2006年にオリックス・リアルエステート(現オリックス不動産)がスポンサーに就任。以後オリックスグループで順次施設の改修を進めている。

京セラドームは、プロ野球以外にもコンサート用に貸し出していますので、女子トイレの増改築は最優先課題と認識してきました。コンサートの時は95%が女性ですからね。このオフシーズンに、2階のトイレのうち手つかずだった部分の改装を実施します。ただ、3階と5階については、このオフシーズン中で完成させるのは難しいかもしれません。

――3階と5階は1カ所あたりのスペースが狭い一方で数は多く分散しています。あの構造では、改装は大変じゃありませんか。

トイレは1カ所を大規模にしないとスムーズな流れを実現できませんので、単に便器を取り替えるというのではダメで、倉庫スペースを転用するなど、フロア全体の配置から見直さなければなりません。当然工期も長くなります。ですが、このオフシーズンはコンサートの予約がかなり入っていまして、長期間の工事を入れるのが難しい状況です。ただ、できるだけ早期にと思っています。

――神戸はどうでしょうか。グラウンドは天然芝が本当に美しく、すばらしい球場ですが、観客席は劣化が目立ちます。トイレも和式中心で手つかずです。グラウンドがすばらしい分、もったいない気がします。

ほっともっと神戸は、オリックスが都市計画法に基づく管理許可制度により、神戸市に対価を支払ってグラウンドの運営管理を行っている。

残念ながら観客席部分は神戸市の管轄になっていまして、改装は神戸市にお願いしてやっていただくことになります。ファンの方からもご指摘をいただいていますので、神戸市にはお願いをしていますが、改装をやっていただけるかどうかは神戸市の予算次第ということになるのではないでしょうか。

――最後に今後の抱負を。金子千尋選手が残ることになりましたし、日本球界に復帰する中島裕之選手、日本ハムの小谷野栄一選手を獲得できました。やはり優勝ですか。

もちろんです。今年は優勝します。

伊藤 歩 金融ジャーナリスト

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いとう・あゆみ / Ayumi Ito

1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行、信用調査機関を経て独立。主要執筆分野は法律と会計だが、球団経営、興行の視点からプロ野球の記事も執筆。著書は『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』(星海社新書)、『TOB阻止完全対策マニュアル』(ZAITEN Books)、『優良中古マンション 不都合な真実』(東洋経済新報社)『最新 弁護士業界大研究』(産学社)など。

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