「ネット情報に、つい騙される人」残念な5大共通点 いつの間にか「誤った情報」に惑わされている?

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最後は、「『知り合いが勧めた情報』だからといって、それを鵜呑みにしてしまうこと」である。

【5】「知り合いが勧めた情報」を鵜呑みにしてしまう

知り合いが勧めてくれた情報だと「自分が知っている人の話だから」と、そのまま鵜呑みにしてしまいがちだ。しかし、なかには騙されてしまう場合もある。

しかし、人にもよるが、「知人から送られてくる情報は、その人の『フィルター』を通した記事であり、当然『偏り』があることも少なくない」と認識しておくことが重要である。

例えば、政権批判が好きな人は、往々にして「政権批判の情報」の情報を投稿したりシェアしたりする。なかには「陰謀論」にハマった知り合いからの情報や、最近会ってなかった親戚や昔の友人から、突然あやしいメッセージが送られてくるなんていう話もある。

自分が「偏った情報」を見ないようにしていても、知り合いからの誤った情報で「偏った情報」を見てしまっては台無しである。「知り合いだから」といっても、すべての情報に反応する必要はない

「情報洪水時代」だからこそ「真の情報力」が重要

ネットの情報は、玉と石が入り混じっており、それを見分けるのは非常に難しい。だからデマも流れてくるし、民意もそういうあやしげなものに影響されてしまうことがある。

このような「情報洪水時代」だからこそ、誤った情報に騙されないように「真の情報を得る力」が重要になってくる。それには、さまざまな情報を選択する「読む力」が必要不可欠だ。

毎日見る記事を、「見出し」や「肩書」などで惑わされず、「多くの視点」で考え、「真の情報」が得られるような「読む力」を身につけてほしい

それは、間違いなく「本物の思考力」を養うことにつながるはずだ。

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

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ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

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