東証再編・新市場は日本株復活の切り札となるか 本当の意味で成長性ある企業の動き表す指数必要

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東京証券取引所の市場再編が4日、スタートした。これまでの4市場が3市場に集約され、各市場に対応した新たな株価指数は順調な出足となった。市場では今回の改革に一定の評価はあるものの、改革の継続性に期待する声が根強い。

市場改革を進める東証.Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

東証1部、2部、マザーズ、ジャスダックがきょうからプライム、スタンダード、グロースに衣替えされた。「世界経済をリードする企業のための市場」と位置付けた目玉のプライムは、トヨタ自動車など旧東証1部の8割超の1839社が移った。

スタンダードは旧東証2部と旧ジャスダック・スタンダードから7割強の1466社が移動し、旧東証1部からも日本オラクルや新生銀行、大正製薬ホールディングスなどが所属。グロースはハーモニック・ドライブ・システムズなど旧マザーズと旧ジャスダック・グロースの466社で構成される。

インベスコ・アセット・マネジメントの小澤大二最高投資責任者(CIO)は、「日本の市場は様々な企業が『ごった煮』だった」と語る。グローバル投資家にとって市場区分は店舗のショーケースの役割に等しいとし、「ショーケースを綺麗にするという方向性は良かった」と評価した。

市場再編に伴い、各市場全体の値動きを示す株価指数も新たに始まる。東証プライム市場指数や東証スタンダード市場指数、東証グロース市場指数をはじめ、東証スタンダードTOP20指数などがある。東証2部指数やジャスダック・インデックスは終了となる。 

新設された主な指数

新指数が算出される一方、TOPIXや東証マザーズ指数などは継続することから、現時点で市場参加者の新指数への注目度はまだ高くない。大和証券の細井秀司シニアストラテジストは「プライム市場指数がTOPIXに対してどれだけパフォーマンスで優位性を示すのか、運用資金がついてくるのかに市場は関心がある」と言う。 

再編は始動したとは言え、現在は市場区分の上場基準に達しない企業でも希望市場に当面とどまれる「経過措置」が適用されている。日本取引所グループは同措置に関する方針を年内に決める方針と報じられた。

多数の企業が横すべりしたことで、プライム市場指数は構成銘柄数が膨れ上がった。インベスコの小澤氏は、海外投資家に日本株を魅力的に見せるため、本当の意味で日本を代表して成長性のある企業の動きを表す指数が必要だと指摘。「投資家に選ばれるような新しいインデックスがベンチマークになるべき」との見方を示した。

市場再編に伴うTOPIXの見直しについてはこちらをご覧ください

今回の市場再編は、2013年の東京証券取引所・旧大阪証券取引所(現大阪取引所)の統合に伴う市場の重複が発端。その後、19年12月の金融審議会市場ワーキング・グループの市場構造専門グループ報告書で市場再編の具体的な方向性が示された。コアの市場区分である東証1部が見直されるのは、1961年の市場第2部開設時以来となる。

この日から始まった新指数は4月1日終値を1000として算出を開始。取引終了後に公表された東証プライム市場指数は0.5%高の1004.82、スタンダード市場指数は0.6%高の1006.17、グロース市場指数は3.4%とそろって基準に比べて順調な出足となった。このうち東証プライム市場の売買代金は概算で2兆1874億円だった。

三菱UFJ国際投信の石金淳チーフストラテジストは「市場区分が変わっただけで、取引所の制度改革はマーケットの動きを根本的に左右するものではない」と分析。株価が大きく反発した後だけに、「次はどちらの方向へ向かうのか投資家は見極める段階にある」として、きょうの相場は模様眺めムードも強かったとしていた。

(新指数など市況を更新し、最終段落に市場コメントを追記します)

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著者:長谷川敏郎

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