中国・上海が8日間のロックダウンで消費に打撃 サプライチェーンへの影響は限定的か
中国・上海市が28日から新型コロナウイルス大規模検査のため、市内を東西に分けてロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。個人消費依存型の企業には大きな打撃となりそうだが、市の工業セクターは影響におおむね耐えられるとエコノミストは分析しており、世界のサプライチェーンへの脅威は和らぐ可能性がある。
ナットウエスト・グループの中国担当エコノミスト、劉培乾氏の推計によると、人口2500万人を抱える上海市での計8日間のロックダウンやそれに伴う影響で、中国の経済成長率は1-3月(第1四半期)と4-6月(第2四半期)に前年同期に比べて最大0.4ポイント下押しされる恐れがある。
一度に市の半分を対象とする制限で住民の外出も禁じられるため、サービス業の雇用にはマイナスに働き、小規模企業への影響が最も大きくなりそうだ。
華興証券香港のマクロ・戦略調査責任者、龐溟氏は「コロナが人々の信頼感と消費期待を抑えている」と話す。
1-3月の国内総生産(GDP)成長率が4.7%にとどまると予想するナットウエストの劉氏は、サービス業や消費型セクターの「漸進的な持ち直し」は8週間を要する可能性があると指摘する。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)の大中華圏担当チーフエコノミスト、楊宇霆氏は、ロックダウンが3週間以上続かなければサプライチェーンへの影響は一時的にとどまるだろうと分析。工場労働者が一般から離れて寝泊まりし、バブル内で作業するいわゆる「クローズドループシステム」によって経済への悪影響は低減されたと指摘。先にロックダウンされていた深圳でこれを試していた。
原題:Shanghai Braces for Consumer Slump, Limited Supply Chain Shock(抜粋)
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著者:Bloomberg News
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