突如決まった巨額投資に地元・熊本は沸き立つが、人材確保に懸念も出ている。
「7~8年前は人が余っていて、企業に補助金を出して雇用をお願いしていた。状況がガラリと変わった」
熊本県菊陽町の今村太郎商工振興課長は驚きを隠さない。熊本市のベッドタウンとして、近年人口が増えているこの町でも、感じたことのないレベルで企業の採用熱が高まっているという。
熱狂の中心は、今世界で最も成長力のある産業、半導体だ。受託製造(ファウンドリー)世界最大手のTSMC(台湾積体電路製造)が、日本初の工場の建設を2021年10月に表明。今年4月にも着工し、24年末までの稼働を目指す。21.3万平方メートルにも及ぶ広大な予定地はすでに更地となって工事を待つばかりだ。
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