スクープ!これが北朝鮮「5.30談話」だ

現場の自主性発揮を求める政策の全貌

(イメージ:yochizu / Imasia)

北朝鮮の金正恩第1書記が政権を握って4年目を迎え、「経済建設と核武力建設の併進路線」は継続して推進されるようだ。特に経済建設については「人民生活の向上」を当初から掲げ、その達成に目指して経済運営がなされている。

2014年半ばから、そんな金正恩時代の経済政策の中枢となる「5.30談話」があると世界の北朝鮮ウォッチャーが指摘されてきた。その内容は明らかになっていなかったが、東洋経済が今回、「5.30談話」に関する文書を独自に入手した。そこには、「社会主義企業責任管理制」をはじめとする「われわれ(朝鮮)式経済管理方法」の実践を強調した内容だ。

入手した文書「5.30談話」は、A4用紙4枚。「敬愛する金正恩同志の労作」と明記されている。ここには、「社会主義企業責任管理制」について、「工場、企業所、協同農場が生産手段に対する社会主義的所有に基づいて実際の経営権を持ち、企業活動を創意的に行い、党と国家の前に負っている任務を遂行しつつ、勤労者が生産と管理において主人としての責任と役割を全うするようにする企業管理方法」と、金第1書記自らが定義している。

現場の独自性を強調しつつ社会主義は堅持

さらに「各工場、企業所と協同農場は、職場や作業班、分組単位で勤労者らが担当責任制を実状に合わせて提示し、すべての勤労者が主人であるという自覚を持って機械設備や土地、施設をはじめとする国家的、協同的所有の財産を積極的に愛護、管理するようにし、その利用率と生産性を高めていかなければならない」と現場の幹部や勤労者の自主的な努力を促すと同時に、「各企業体は労働に対する報酬を公正に受け取るようにしなければならない」とあり、働いただけ、稼いだぶんだけ分配を得られる「社会主義的分配」の原則を記している。

そうしてこそ、「経済に対する指導と管理を客観的な経済法則と科学的利益に合致するように行い、最大限の経済的実利を保障するようにしなければならない」と延べ、実利を得られるように確実な経済運営をすべきことを促している。

このような内容は、今年元日に金第1書記自らが発表した「新年の辞」の中でも、「現実的要求に合った我々式経済管理方法を確立するための事業を推進し、経済機関・企業体は企業活動を主導的・創造的に行っていく」という内容を明らかにしている。

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