売れすぎiPhone6、なぜこんなに好調なのか? シェア急上昇をもたらした3つの理由
3つ目のポイントは、もう少し感覚的な話になる。サイズが拡大されたことは指摘したが、このディスプレイの美しさは、目を見張るものがあるのだ。アップルは画面拡大と解像度向上から「Retina HDディスプレイ」という名称でこのディスプレイを紹介している。
見てみると、まるでステッカーでも貼ってあるのかというくらい、広い視野角とコントラスト、色の再現を両立させている。ディスプレイと表面のガラスのスキマがなく奥まった感じがない。
ガラスと金属のボディと一体化されているように見え、今までのディスプレイとは全く違うように映るのだ。これをアップルストアなどの店頭で一目見てしまうと、購入意欲を失わせることはないだろう。
懸念されるアップル4つの課題
弱点を潰すことによって顧客に訴求することに成功したiPhone。しかし、今後も安泰かといえばそうではないだろう。iPhone、あるいはアップルが直面している課題も多い。
1つめは供給問題だ。iPhone 6・iPhone 6 Plusの品薄状態は筆者の住む米国でも非常に長く続いた。9月19日に発売されたデバイスを予約して、筆者が手に入れたのは11月1日だった。
感謝祭から始まるホリデーシーズンに向けて、在庫の安定化に努めていたようだが、それでも、例えばiPhone 6 Plusのゴールド 128ギガバイトは手に入りにくい状態が続いた。
こうした状況を反映するかのように、米国のアップルストアでは、例年、リリースからら2カ月程度で発売されるSIMフリーモデルが、ようやく1月7日に発売となった。
今後中国の旧正月を迎え、授業の高まりと生産・流通が動きにくいシーズンを迎える。需要の変化からiPhone 6 Plusに比重が移されるとされており、今度は米国でiPhone 6の品薄も懸念されている。
2つめはウェアラブルデバイスの「Apple Watch」だ。アップルのウェアラブルデバイスはiPhoneを前提にして動作する。
つまりターゲットはiPhoneユーザーだ。大きな販売台数を重ねているiPhoneのユーザーに対して、アップルが提案するケース以外の数少ないアクセサリとしてとなる。
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