中堅からベテランまで、生保レディーが語る「ここが変だよ生保営業」。
「現場の営業職員さんは怒っていますよ」──。
記者が大手生保の経営トップにこう言うと、「新人の職員は不満を持ちやすいからねぇ」と返されたことがある。確かに入社から5年間は離職率が高く、ノルマや保険営業の壁を乗り越えられない営業職員は少なくない。
そこで今回は“5年の壁”を越えた入社6年以上の中堅から、キャリア20年のベテランまで営業職員4人に個別に話を聞き、座談会形式でまとめた。
赤裸々に語られたその中身からは、キャリアを積んでもなお新人と同様に、生保営業に関して疑問や苦悩を抱き続けている現状が伝わってくる。
──新型コロナウイルス下の保険営業は大変ですね。
日本生命 営業部でコロナ罹患(りかん)者が出ても営業自粛はしないので、対面でお客様のところに行かされる。しかも、年度予算の達成のため「2000万円の死亡保障を3月末までに1件は必ず獲得するように」と大号令がかかっている。全社的な目標みたいだけど、今どき2000万円の死亡保障なんて取るのは簡単じゃない。私たちの命より成績のほうが大事なのかな。
第一生命 コロナで職域営業(企業訪問)が閉ざされ、職員はみんな苦しんでいる。1回目の緊急事態宣言があった2020年度は給与保障があって辞める人は少なかったけれど、今年度は契約を取れずに給与が下がって退職する人が増えている気がする。
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