お手軽な商品に事業会社から大手生保まで続々参入。規制緩和を求める声も。
縮小均衡の足音が迫る保険業界にあって、実は年々市場を拡大させている分野がある。「少額短期保険(少短)」だ。
保険金額が、医療保険であれば最大80万円と少額で、期間が1~2年と短期であることから、“ミニ保険”とも呼ばれる。
もともと、根拠法がない無認可共済として活動していた業者への監督を強めるため、2006年の保険業法改正によって創設された、歴史の浅い分野でもある。
少短は保険会社ではなく、あくまで保険業者だ。そのため、事業は免許制ではなく登録制。個別商品についても保険会社のような認可制ではなく、審査条件付きの届出制となっている。
資本金は1000万円以上から設立でき、機動的な商品展開が可能とあって、不動産会社や家電量販店、商社まで、さまざまな業種から新規参入が相次いでいる(下表)。市場規模は20年度の収入保険料ベースで1178億円。15年度からの5年間で62%も拡大している、まさに成長市場なのである(下図)。
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