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かんぽは正常化したのか 営業目標復活の危うさ

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不適正募集の温床となったノルマを4月に復活させる。

不適正募集発覚で頭を下げる日本郵政の経営陣(当時)(撮影:梅谷秀司)

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「4月から数字、頼むよ」「4月からはネジを巻いてください」。保険営業を担当している日本郵便の社員は、複数の郵便局を指導する幹部からそう声をかけられ目を丸くした。「数字」とは平たくいえば営業ノルマのことだ。

「2022年度営業目標設定に向けた社員周知」。そう題された1月20日付の文書には、2月10日までに「目標設定の意義と事業継続の重要性」について、「『別紙』を社員に手交し、社員に説明」するように、と書かれてある。

「別紙」には契約数の表を掲載。半期、四半期、月次、どれで見ても、新規契約数が消滅した契約数を下回る“純減”が続いていることが一目でわかる。

そのうえで「足元の販売状況は(中略)十分とはいえない」「目標を達成していくことは事業を持続させるために必要不可欠」「22年度からは(中略)純増目標を設定」と書いてある。

営業ノルマは不正の温床

この「別紙」には「決して以前の営業実績のみに着目した態勢にはもう戻らせない」と書いてあるが、現場を指導する幹部の意識はすぐに変わるものではない。

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